PDFファイルを取り扱うことが多くなり、閲覧や印刷だけではなく、編集やテキストの追加・注釈を書き込むなど様々な機能があると便利だと感じます。
今までも有料版だけで安いPDF編集ソフトを使っていましたが、動作が遅く機能も限定されていたため、使い勝手が良いPDFソフトウェアを探していました。
Acrobat DC Pro・いきなりPDF・JUST PDFなどの有料ソフトがありますが、永久ライセンス料金が安くて高機能な「pdfelement 6 pro」を使うことにしました。
そこで今回は、pdfelement 6 proを使ってPDFファイルを表示・編集・分割・結合・変換・パスワードなどの機能の使い方を紹介します。
目次
pdfelementには無料版と有料版がある!機能の違いは?
「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」には、無料体験版と有料版があり、無料体験版は機能が限定されているため、使い勝手が悪い面がありますし、「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」では、使える機能も異なってきます。
「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」機能の違い
機能 | PDFelement 6 |
PDFelement 6 Pro |
---|---|---|
OCR処理 | × | ○ |
透かしバッチ処理 | × | ○ |
ベイツ番号を振る | × | ○ |
スキャナー・スマホ からPDFを作成 |
× | ○ |
OCR処理で画像のみの PDFを編集可能にする |
× | ○ |
PDFから 他の形式へと変換 |
.doc .docx .xls .xlsx .ppt .pptx |
.doc .docx .xls .xlsx .ppt .pptx .txt .epub .html .rtf .hwp .hwpx PDF/A |
スキャンされたPDFを 他の形式へと変換 |
変換後閲覧可能 編集不可 |
変換後閲覧 編集可能 |
OCR処理 スキャンされたPDFを 編集可能にする |
× | ○ |
OCR多言語対応 | × | 25+種類の言語 |
フォームフィールド 自動認識 |
× | ○ |
PDFからデータ抽出 | × | ○ |
バッチ処理で複数の PDFから一括データ抽出 |
× | ○ |
指定のフォームフィールド からデータ抽出 |
× | ○ |
墨消し | × | ○ |
テキストを検索して 一括墨消し |
× | ○ |
墨消しの色、コード、 オーバーレイテキストを設定 |
× | ○ |
PDF最適化 | × | ○ |
「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」の機能の違いがある項目だけを抜き出してみました。
個人で使う分には「pdfelement 6」でも十分な機能が揃っていますが、スマホからPDFを作成やPDFから変換できるファイル、PDFからデータを抽出などの機能は付いていたほうが便利な機能だと私は思いますね。
今まで使ってたPDFソフトにも機能が無かったので、諦めていた部分です。
無料版と有料版の違い
無料版と有料版では、使用可能な機能に違いがあります。
無料版のほうが、どうしても使える機能に制限がありますが、その制限の中で使える分には有料版を購入する必要はありません。
では、無料版と有料版には、どのような違いがあるのか見ていきましょう。
無料版を使用するときの機能制限
- PDFファイルを保存すると「pdfelement 」という透かしが必ず入る。
- PDFファイルに変換するとき、毎回半分のページ数しか変換されず、さらに最大5ページまで。
- Pro版はOCR読み取り後はPDFに保存できない。
- Pro版はパッチ処理が最大リスト2番目のファイルまでしか処理できない。
- 無料での技術サポートを受けることができない。
個人で使う分には、透かしが入っていてもいいけど、法人として資料を作成するときに会社以外のロゴが入った資料を使うことは難しいですね。
それに、PDFファイルに変換するときも全部を変換できないから、頭を使って何回かに分けてPDFに変換して、それを結合することで1つのPDFファイルにできるけど、面倒です。
2つ目の「毎回半分のページしか変換されない」という項目はPDFに変換するときだけではなく、PDFファイルをEXCELやWord・jpgファイルに変換するときも半分のページ分しか変換されません。
無料版の使用可能期限は?
「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」ともに無料版がありますが、上記で紹介したように利用するに当たって一部の機能が使えなかったり、透かしが入りますが、いつまで無料版は体験することができるのでしょうか?
・無料版の試用期間・体験期間は無制限
ということで、無料版で十分な機能があるときには有料版を購入することなく、ずっと無料版を使うことができます。
pdfelement 6・pdfelement 6 proの評判は?
実際に使っている人の「pdfelement 6」と「pdfelement 6 pro」の使い勝手が気になりますよね。
使っている人は、どんな機能が便利で、どんなところに使い勝手の悪さを感じているのか確認してみました。
「pdfelement 」の良い評判
私も実際に「pdfelement 6 pro」を使い始めましたが、PDFファイルの編集や結合・分割・変換は、スムーズに行えていて、特に問題を感じる部分は今のところありません。
「pdfelement 」の悪い評判
「pdfelement 6 pro」を使っていますが、強制終了したことは今のところありません。
OCR機能は今のところ使う予定はありませんが、変換機能は良く使っていますが、今のところ文字化けしたり、読めなくなったりするなどはなく、活用できています。
動作が不安定なことを言われているので、最初から有料版ではなく、無料版を使ってみて作業に支障がなければ、有料版に切り替えるというやり方でもいいですよね。
pdfelement 6 proの使い方【基本】
PDFソフトウェアの使い方を調べるのに時間が掛かることがあります。
例えば、無料のPDFソフトだと詳しい使い方を紹介していないことが多く、自分で一つずつ操作を確認していく必要があります。
pdfelementは簡単ではありますが、使い方を紹介しているので見れば分かるという人もいれば、この先の操作はどうするのって思うところもあります。
実際に使ってみて、基本的な使い方を画像を使って解説しますね。
PDF新規作成
pdfelement 6 proを起動したら管理画面が表示されるので、左上にある「<」をクリックします。
PDF作成画面が表示されるので「ファイル」タブをクリックします。
ファイルメニューが表示されるので「新規」をクリックします。
右側の画面に新規画面が表示されるので、保存先に「ファイル名」を入力します。
次にサイズをクリックして、作成サイズを選びます。
次に、用紙の向きを選びます。
保存先・サイズ・向きを選んだら「空白」ボタンをクリックします。
テキスト入力
PDF作成画面が表示されるので「テキスト追加」ボタンをクリックして、文字を入力する場所をクリックするとテキスト入力が表示され、テキスト入力が可能になります。
画像のように、テキスト入力ができます。
入力したテキストのフォント・文字サイズ・カラー(色)・太文字・下線・中央揃え・右寄せ・回転・反転などのプロパティは画面の右側に表示されています。
画像の追加・挿入
次に、画像を挿入するときは「画像を追加」ボタンをクリックします。
画像の選択画面が表示されるので、挿入したい画像をクリックして「開く」をクリックします。
画像を挿入すると、画面の左上に表示されます。
画像をクリックすると、青いガイドが表示されるのでクリックしたままマウスを動かすとガイドも移動します。
そのガイドの位置を確認して、画像を移動させたい場所まで来たら、クリックを離します。
すると、画像が移動します。
テキストの編集
自分で作成したPDFファイルまたは、テンプレートをダウンロードして、その内容を修正・編集したいときにも使うことができます。
文章・文字テキストを修正・変更したいときは「編集」をクリックします。
修正したいテキストにカーソルを合わせると青枠が表示されます。
クリックするとテキスト編集が可能になるので文字を消したり、入力したりします。
モードが2つから選ぶことができ、
・ラインモード:行ごとにテキストを編集する
・段落モード:段落ごとにテキストを編集する
があり、テキスト編集をするときは「段落モード」を使ったほうが編集しやすいと思います。
段落モードにすると、テキストが青枠で表示されるので編集しやすいです。
透かしを追加する
透かしを入れたいときは、「編集」タグを選び「透かし」ボタンをクリックして「新しい透かし」をクリックします。
透かしに挿入することができるのは「テキスト」または「ファイル」を指定できます。
テキストの場合、テキスト名・フォント・プロパティを選択して、表示させる位置を選びます。
さらに、高度設定をクリックすると、回転や不透明・表示させるページの範囲、方向などを指定することができます。
透かしの設定が終わったら「OK」をクリックします。
すると、透かしで設定したものが反映されます。
PDFにパスワードを設定する
「プロテクト」タブをクリックして、「パスワード」をクリックします。
セキュリティーパスワード画面が表示されるので、オープンパスワードと使用許可のパスワードを設定できます。
オープンパスワードとは、ドキュメントを開くためにパスワードを設定する
使用許可とは、セキュリティ設定を変更し、特定の機能にアクセスするためにパスワードを設定する
使用許可の印刷設定では、
印刷不可
低解像度
高解像度
変更設定では、
変更不可
ページを挿入、削除、回転可
フォームフィールドの記入と電子署名可
フォームフィールドの記入と電子署名可、注釈可
ページ抽出以外の任意操作可
を設定して「OK」ボタンをクリックすることでパスワードを設定できます。
PDFのパスワード管理・解除
「プロテクト」タブをクリックして、「パスワード管理」をクリックします。
パスワードの管理では、パスワードを設定しておくことで、次から同じファイルを開くときにパスワードを入力しなくてもPDFファイルを開くことができ、すぐに作業することができます。
さらに、パスワードの管理で設定しておくと忘れて解除できないときに役立ちます。
PDFファイルの結合する
PDF管理画面の「PDF結合」をクリックします。
ファイルを結合画面が表示されるので、結合したいファイルを「ここにファイルをドラッグ&ドロップしてください」の箇所にファイルを持っていきます。
または、参照ボタンからファイルを選びます。
結合するPDFファイルを追加したら「次」をクリックします。
PDFの画面が表示され、1つのファイルに結合されているのがわかります。
PDFファイルを分割する
分割したいPDFファイルを取り込みます。
「ページ」タグを選び、「分割」をクリックします。
ページを分割画面が表示されるので、ドキュメントを分割するページ数を選び、出力する場所を設定したら「OK」をクリックします。
PDFの分割が終わると「2ドキュメントへの分割に成功しました。」と表示されるので「OK」をクリクします。
すると、分割されたフォルダが表示されます。
PDFファイルをJPGファイルなどに変換する
メイン画面から変換する方法
PDFのメイン画面の「PDF変換」をクリックします。
フォルダが開くので、変換したいPDFファイルを選択して「開く」をクリックします。
続けて、名前を付けて保存画面が表示されるので「ファイルの種類」をクリックします。
変換できる拡張子が表示されるので、今回は「jpg」を選びます。
PDFファイルから変換できる拡張子は、
docx・doc・xlsx・xls・pptx・ppt・jpg・png・gif・tiff・bmp・rtf・txt・html・hwpx・hwp・epub
のwordやExcel、Powerpointなどの形式に変換できます。
ファイルの種類が変換したい拡張子(jpg)になっていることを確認したら「保存」をクリックします。
「変換が完了しました。」と表示されたら「OK」をクリックします。
保存したフォルダを確認すると指定したJPGファイルがあります。
PDFを圧縮してサイズを軽くする
ファイル容量を軽量化したいPDFファイルを取り込みしたら、「ファイル」タグをクリックします。
メニューから「最適化」を選び、「カスタム」をクリックします。
カスタム画面が表示されるので、ダウンサンプル(DPI)・圧縮・画像品質を任意で選び「OK」をクリックすると、PDFファイルを圧縮することができ、ファイルサイズを軽くできます。
PDFelement 6 Proの評価
PDFelement 6 Proには、他にも様々な機能がありますが、ここでは基本的な機能について紹介しました。
操作方法は、慣れるまでは何をどうしたら良いのか分からないですが、直感的に操作できるようにアイコンになっているので初心者でも使えるようになっています。
機械音痴な私でも、使えたし、透かしやスタンプ・注釈・電子署名など会社だけではなく、個人利用でも使いたいと思う機能があります。
特に、圧縮やパスワード・JPGなどへの変換機能は操作が簡単でいいです。
今まで使ってみたけど、私の場合は不具合が発生したり、文字化けしたりすることはなく使えていますので満足しています。
欠点は、テキストを入力するときに位置を揃えるのが少し苦労しました。
慣れるまで時間が掛かりましたが、操作に慣れれば問題なく使いこなせます。
編集後記
今までは、PDFelement 6 Proではなく、他の有料PDFソフトを使っていましたが、買い切りで新しいバージョンが出たら、新たに購入しないといけないので、最低限必要な機能があればいいかなぁという感じで使っていました。
機能が含まれていないときは無料で出来ないか確認するので調べる時間も必要になり、作業効率が悪かったです。