エクセル(Excel)のIF関数は複数条件を指定することができる関数です。条件1のとき、条件2のとき、条件3のときのように表示する条件を複数分岐して、指定することができます。そのIF関数に「または」というOR関数を使ったり、「かつ」というAND関数を使ったり、組み合わせて使うことで様々な複数条件を指定することができ、振り分けることができます。
そこで今回は、複数条件を仕分けるIF関数にOR関数またはAND関数を組み合わせたIF関数の使い方をまとめました。
目次
IF関数の条件の中にOR関数を入れた複数条件の判定の仕方
IF関数の書式は、「=IF(論理式,真の場合,偽の場合)」という関数式です。このIF関数にOR関数を入れるときには、条件式である論理式にて使います。
論理式・・・OR関数を使って条件を指定します。
真の場合・・・論理式を満たしているときに行う処理を指定します(論理式の結果が「True」の場合)。
偽の場合・・・論理式を満たしていないときに行う処理を指定します(論理式の結果が「False」の場合)。
例えば、各教科の点数のうち、1つでも60点未満(59点以下)があったら不合格という判定をします。
IF関数だけを使った場合だと1つのセルの条件判定だけしか出来ないため、「=IF(B3<60),”不合格”,”合格”」という関数式になりますが、これだとB列の国語だけしか判定することしかできません。そこで使うのが「または」を表すOR関数です。
=IF(OR(B3<60,C3<60,D3<60,E3<60),“不合格”,“合格”)
論理式・・・国語・算数・理科・社会のうち1つでも60点未満があるかという条件。
真の場合・・・1科目でも60点未満があれば「不合格」の文字を表示します。
偽の場合・・・1科目でも60点未満が無ければ「合格」の文字を表示します。
IF関数の論理式に入れるOR関数の使い方
OR関数を使うときに、よく間違えやすいのが「=IF((B3<60 OR C3<60 OR D3<60 OR E3<6),”不合格”,”合格”)」としてしまうことです。気持ちは分かりますが、OR関数を使うときは「=IF(OR(B3<60,C3<60,D3<60,E3<6),”不合格”,”合格”)」という式にしないと関数が上手く反映されずに、表示されない結果になってしまいます。
F3のセルに入力した関数の式を必要な範囲にコピーすると、画像のように評価条件が表示されます。
IF関数の条件の中にAND関数を入れた複数条件の判定の仕方
IF関数の書式は、「=IF(論理式,真の場合,偽の場合)」という関数式です。このIF関数にOR関数を入れるときには、条件式である論理式にて使います。
論理式・・・AND関数を使って2つ以上の条件を満たすことを指定します。
真の場合・・・論理式を満たしているときに行う処理を指定します(論理式の結果が「True」の場合)。
偽の場合・・・論理式を満たしていないときに行う処理を指定します(論理式の結果が「False」の場合)。
IF関数の論理式にAND関数を使った条件式を作ってみたいと思います。
4科目すべての点数が80点以上であれば「合格」、1科目でも80点以下があれば「不合格」という条件をIF関数とAND関数で作っていきます。
=IF(AND(B3>=80,C3>=80,D3>=80,E3>=80),“不合格”,“合格”)
論理式・・・国語・算数・理科・社会のすべての科目が80点以上であるかという条件。
真の場合・・・4科目すべてが80点以上であれば「合格」の文字を表示します。
偽の場合・・・1科目でも80点以下であれば「不合格」の文字を表示します。
関数式を必要な範囲に貼り付けることで、複数の条件にあった振り分けを行なってくれます。
IF関数の条件の中にAND関数とOR関数を入れた複数条件の判定の仕方
IF関数の複数条件でAND関数またはOR関数を使って複数条件を仕分ける方法を紹介しましたが、今回はIF関数の式の中にAND関数とOR関数の両方を組み合わせたときの関数式を作ってみました。
振り分け方としては、
・赤点が無いこと
・内申がC以上であること
この2つの条件をクリアしている人だけを「合格」と表示し、クリアしていない人は「空白」で表示するIF関数を作ってみたいと思います。
=IF(AND(B3>=40,C3>=50,D3>=40,E3>=50,OR(F3=”A”,F3=”B”,F3=”C”)),“合格”,“”)
論理式・・・4科目全てが赤点ではなく内申の評価がC以上であるかという条件。
真の場合・・・論理式の条件をクリアしていれば「合格」の文字を表示します。
偽の場合・・・論理式の条件をクリアしていなければ「空白」を表示します。
判定したいセルの範囲に関数式を貼り付けて完了です。
編集後記
IF関数に「AND関数」または「OR関数」を組み合わせた複数条件の例を紹介しました。学校の成績表や会社の売上や人事などの評価などにも使えるものです。実際に私も、IF関数を使って複数条件を判定して評価に使っています。
判定する件数が少なければ、自分で仕分けをしてしまってもいいですが、件数が多くなると時間が掛かってしまいます。そのため、関数を使って判定してあげれば時間短縮にもなりますし、間違いがありませんので、是非使ってみてください。
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